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3.4 意味的・構造的なパターンの対応


意味類型を介してパターンを対応づけるために, 原言語のパターンを目的言語のパターンに意味的・構造的に対応づける 仕組みが必要となる.

まず意味的に対応しているパターンを網羅的に探すため, 原言語のパターンの意味ラベルを目的言語のパターンの意味ラベルと 対応づける.意味ラベルを用いてパターンを検索する例を以下に示 す.

(例1)表1から意味ラベル[比較級]に対応する英語パターンを検索すると, 同値パターンの番号5,6,7,8が出力される.


次に意味的に対応しているパターンを詳細に探すため,原言語のパターンの付加意味を 目的言語のパターンの付加意味と 対応づける.付加意味を用いてパターンをさがしだす例を以下に示す.

(例2)表1から意味ラベル[比較級]の中からさらに 付加意味が[否定]のパターンを検索すると, 同値パターンの番号6が出力される.


また構造的に適切なパターンを細かく探すため,原言語のパターンの品詞列を 目的言語のパターンの品詞列と 対応づける.品詞列を用いてパターンをさがしだす例を以下に示す.

(例3)表1から意味ラベル[比較級]の中から,さらに 品詞列[N1,N2,F,V]のパターンを検索すると, 同値パターンの番号5が出力される.


このように本研究では,原言語のパターンの 意味ラベル,付加意味,品詞列を目的言語のパターンに対応づけることで, 意味的・構造的に対応している 同値パターン群を一意に求めることができる.





2002-02-09