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Previous: 4.1 パターン外意味によるパターンを選択
単文には,パターンに含まれない単語がない場合がある.
この理由からパターン外意味だけでの最適なパターンの選択は,
不十分だと考えられる.
このため,本研究ではパターンに含まれない単語がない場合,
原文中の変数意味情報を目的言語のパターンの変数意味情報と比較し,
最も一致したパターンを意味的に最適なパターンとして
選択する.
以下に品詞意味情報を用いた手法の例を示す.
(例文10)「父の命令は法律同然であった」
例文10は,表1より日本語パターン3B
「N1はN2と同然である」にあてはまる.
パターン3Bに対応するパターンとして,パターン対応の仕組みによって
表2から4パターンが出力される.出力されたパターンを変数意味情報と
ともに以下に示す.
- 4a.N1 is the same as N2.[-]
- 4b.N1 is as good as N2.[N1重々しい,N2重々しい]
- 4c.N1 is almost like N2.[N2強調,重々しい]
- 4d.N1 is N2 in effect.[N2重々しい]
例文10には,パターン外に含まれない単語がないため,パターン外の意味を利用してパター
ンを選択する
ことができない.しかし原文中の「N1:父の命令」「N2:法律」の変数意味情報
が[N1重々しい,N2重々しい]となるため,上記の4パターンのうち,
変数意味情報が最も一致した4b.「N1 is as good as N2.」を選択することができる.
2002-02-09