メカいぢり日記


1998年9月27日(日) ダメル子

かねてから探していたメ.ルコのSDAT-HDD(DSC-UE4.3G)を購入。少しは景気低迷にブレーキがかかったかしら。岡山でも相場調べしたというのに、結局デオデオ鳥取本店が一番安かった。SDAT方式は安いEIDE方式HDDに独自の変換をかましてUltraSCSIとして扱えるというもの。まともなものなら画期的なため、実験的に買おうと考えていた。より安い3.2GBタイプが欲しかったけど結局どこにもなかった。一度動き出せば、後は中身(EIDE)をどんどん安く大容量に替えて幸せになれるだろう、という目論見だったりする。

とりあえず不良確認のため接続。カタログ写真通りの短いケーブル(両端30cm)のため、本体の横にしか置けない。なんとか設置場所を造ったものの、なんと起動時の認識段階でハングアップ。ダメル子ブランドだけに不安がよぎる。なんとか窓95起動するも、FDISKは「ライトプロテクトされてます」などと怪しい警告を乱発。フォーマットで不安通りハングアップ。まさかと思い、スキャナを外しアクティブターミネータを付けると直った。結局SCSIバスが不安定なだけだったらしい。安定して動き出し、とりあえず使えることは確認。Ultra系はだいたい条件が厳しいというけど、今はFastSCSIに過ぎないんですけどぉ……。しかしスキャナと共存できないとなると、どうしよう……。

フォーマット容量は、ちょうど2047MB×2となった。4.3GBものにしては、結構少ない。

詳しいSCSIパラメータを調べる。一気に不安になる。ベンダ名=「MELCO DSC-UE4.3G」と変に正確に出してくれる。まさかSDAT回路に容量までセットされてるんじゃないだろうなぁ……まったくこの辺は徹底している。またUltraSCSIだけに20MB/s転送はサポートしているくさいが、Linked-CommandおよびCommand-Tag-Queueingがサポートされてない。これではUltraSCSIのメリットが半減してしまう。今時両方サポートされない装置などFastSCSIさえ無いのに。

ベンチマークを図ってみる。HDBENCHでシーケンシャル転送速度を測った。以下の通り。なおこれはFastSCSI(Tekram DC-390)での測定値なので、U-SCSI環境では若干速くなるはず。
読[KB/s]書[KB/s]
外周76147226
中央48701734

予想よりはいい値となったがやはり遅い。本物U-SCSI以下ではあるけど、用途次第では実用レベルだと思う。ただ内周のアクセス速度が極端に低下していくのが気になる。また正確な測定もなかなかできないのも不思議な現象。システムモニタではRead 5.4MB/s付近を示す。体感的にはランダムアクセスが遅い。

肝心なSDAT回路を見届けようと早速分解してみる。共通タイプのケースを開けるとMaxtor製EIDEドライブが姿を現した。メーカ信頼度はともかく、お得意の某S社でないことに驚く。高密度実装なため発熱ドライブだと熱暴走してしまうとかの理由だったりして。SDAT回路はドライブの下にユニット化して実装されている。全体でフルハイト3.5inch相当になるけど、SDAT回路電源を電源ユニットから直接取っているため、移植は面倒になりそう。とりあえずこのケースでIDEドライブを交換できる可能性はありそう。とりあえず便利な大容量外付けドライブ、今後じっくり調べていくとしよう。


1998年9月26日(土) 力は正義

研究室の組立マシンのOSインストールは山場を越える。謎だったSCSI CD-ROMブートの設定法もわかり、XもとりあえずSVGAで動き出す。もっと遅いと思っていたが、パワーで押し切っているくさい。これならG200で最悪の状況になっても安心……? クロックアップも試すが、465MHz以上では不安定で、450MHzに落ち着くことになりそう。耐性が全然ない……。

謎だったビデオカード不安定の件は、やはり使っているPCIスロットに問題があるらしい。1番目と5番目は実質的に同じらしく、何かがコンフリクトしてしまっている可能性が大きい。今日は立入禁止なので今度試すとしよう……。


1998年9月23日(水) 将来性十分

マシン組立は今日も続く。といっても今日はほとんどソフトインストール。自宅で作ったディスクが読めず、起動ディスクに不自由する。起動時にSeekさせることができないせいだろうけど、それにしても最近のFDDは精度低下が激しい。コストが上がっても互換性だけは大切にするべきメディアなのに(ソフト側で既に十分怪しいけど)こういうことがあっては本当に困る。

ディスク入手後窓98は比較的すんなり入る。さすがPentiumII-400ともなると、窓98もサクサク動く。今はビデオカードVision968が足を引っ張るけど、画質がいいので許す。重いことをさせてみたいなぁ……。

で、重いモノも無いくせにクロックアップに走る。450MHz(112MHzx4)に設定、問題なく動く。発熱も全く問題ないレベル。もっと上げてみたい気もするけど、キーボードに慣れてないこともあり延期。

本命のOSであるLinux、とりあえずCD-ROM起動できるTurboLinuxを入れる。しかし何故かVision968が正常動作せず、テスト表示段階でハングアップしてしまう。SVGAやVGA16に落としても正常動作しない。自宅の旧セカンドマシン(現在離散)では安定して動いてたのに。駆動CPUが速すぎる、あるいはマザーボードとの相性といった可能性が濃厚だけど……。

Linuxは今日は諦めたもののマシンは一応完成。スペックは以下の通り。型番まで調べてない部分もありますがご容赦ください。
種類 メーカ 型番 備考
まざぼ AOpen AX6BC 人気マザーの2ndCache付版
CPU Intel Pentium II-400
主記憶 メルコ 128MB/CL2もの業務用と書いてある
HDD IBM(OEM) 9.3GB W-SCSI
CD-R Plextor Rx12/Wx4のアレキャディ式・内蔵
SCSI HA Adaptec AHA-2940UW Ultra-Wide SCSI
EthernetIntel? ? 100BASE-T
ビデオ Canopus PowerWindow968S3 Vision968
キーボード?HappyKeyboard?小さい。PC/Mac/Sun兼用
マウス Logicool MouseMan+ 3ボタン標準型 PS/2
モバイルケースLIAN LIRH-28HDDリムーバブルケース

つまり無いモノもかなりある、FDDが無いのはインストールがやりにくい。音がビープのみなのは寂しい。そのくせHDDがリムーバブルという不思議な構成。まあ動き出したら凄いマシンだからいいとしよう。


1998年9月22日(火) 贅沢は罪か

いろいろ用事を消化しているつもりだけど、ちっとも減った気がしない。そんなに遊び呆けてたつもりもないんだけど……。

研究室の1台目のマシンの組立に取りかかる。これだけリッチなマシンは組み立てたことがないため、案の定けっこうトラブルも続く。先に前面を外し前にスライドさせるケースなんて初めて。FDDが無いのでCD-ROM起動に期待するがSCSIなためかできない。DVDドライブ(!)はPDと認識され、CD-Rは正直に認識するのが悪いのか、どちらも起動しない。結局今日は動作確認できなかったけど、マシンは順調に動いているようだ。しかし……UltraWide環境にリムーバブルケースなんて要るのだろうか。


1998年9月21日(月) 不安定期間中

TurboLinux環境が初めてハングアップ。当然寝助絡み。カーネルは生きていたけど、X環境が一度メタメタになった。ちょっと不安になり、復旧後バックアップを取る。

自宅のメインマシン、スロットを変更したり綺麗に配線したりと半再組立てする。さすがにこれで熱暴走の可能性は大きく減ったと思う。勿論無事に起動するが、何故かCDドライブのチェックを無効にできない。前は設定しても無視してたのに……。おかげでBMなどリアルタイムものがヨタるようになってしまう。その前の、ヨタり過ぎて落ちてしまう現象が直っただけマシかな。左チャンネルの音が途切れるのは相変わらず。BMではWAVE-MIDI演奏が化けまくる。そんなにCPUパワーが足りないのかしら。

月刊誌ゲット。ASCIIは記念号だったしここしばらく広告雑誌に縁がなかったので購入。でもやっぱり見るとこがない。Cマガは結構便利そう。ソフデザは今回はメーラの話くらいで、残りは後日役に立つだろうといったところ。他のウニマガなどはつまらないので見送り。


1998年9月20日(日) やはり世の中そう甘くない

昨日の(1)のCD-ROM、かなりの曲者らしい。普通に接続すると、認識しないどころか他の装置まで見えなくなる。SCSIならではの機能(Parity Checking / Command Queuing / Disconnection)を全て殺せば窓95でも問題なく動いたけど、元々遅い以上そこまでして使う価値はもはや無い。98用SCSIカードにこれだけの設定できるものも無いため、旧機種にも繋がらない。まったく……。

昨日分で結構誉めてたサウンドカード、別の意味で調子が悪いらしい。よく左チャンネルの音が途切れる。振動などに関係なくランダムに起こるため、結構気が悪い。接触不良でないとすると熱暴走かしら。

BM、かなり難しい。世間の人々はこんなのを平気でやっているのだろうか。そうだとすると、結構すごすぎる。


1998年9月19日(土) 大量ジャンクGet

昨日、BM98なるものを見て感動してしまう。アレが家のパソでできるのは結構すごいかも。結局昨日は本業そっちのけで、その系統の情報収集に徹する。深夜から早朝にかけて見つかる限りのデータもGetする。妙に重いホストやダウンロード中断に苦労させられた。結果あまり報われず、壊れたアーカイブが大量に……。

今日はパソ工のジャンク品放出日。地元で得られる非常に限られたチャンスである。朝11時に行ったけど時は既に遅し、めぼしいものは既に食い荒らされていた。Getしたジャンクは以下の通り。
番号品名型番価格(円)
(1)SCSI CD-ROM (x1?)NEC PC-CD50 198
(2)SCSI HDD (160MB) Quantum CTS-160S 320
(3)HDD CASE I-O DATA HDV-1.6G 198
(4)MO CASE ICM PMO-230L 198
(5)SCSI CABLE ICM HD-4020-07 971

とにかく安い。少々リスクがあっても値段で許す。

(1)はSCSI-1と判定されベンダ名などが不定(S-JISで「NEC」と出そうとしているようにも見える)なためか、まともに動かない。DOS/V系マシンでは接続しただけでハングアップ。98DOSなら動く可能性は大きい(何しろ純正だし)ので試してみなければ。電源を通すと、トレイの中にアダルトCDが入っていた。う〜ん、この時点で完全に元が取れてしまった。内容はしょぼかったけど(笑)。とりあえずメカ系統は元気らしい。再生停止スキップの各ボタンがあるので、最悪でも音楽用CDプレイヤーになる。実はこの方が便利だったりして……。

(2)は(3)に入れた。Appleマークのシールがあちこち張ってあること、或いはSCSI-ID設定ジャンパが存在しない(!!)ことからして、昔のMacに入っていたものと推測できる。同期転送さえサポートしていないコマッタちゃんだけど、動作に問題はないようなので旧98にでも与えるとしよう。(5)は現在余分なケーブルが無いため買ったものの、(2)+(3)よりも高価というのは皮肉なものである……。

(4)は現在使う予定は無いが、そのうち内蔵640MB-MOを買い内蔵させる予定。もしそれが無期延期になっても、小型のAC-DCコンバータとして役立つ。

実は他にも本命といえる買い物もした。チップセット用ヒートシンクは放熱の不安のあったRIVA128チップにつけてやった。¥250円也。そしてサウンドカード。音質重視ものなだけに¥6,280と高価だったが、それでも某C社ブランド品より遙かに安い。

帰ってからこのサウンドカードを早速試した。最大の目的はWave音源で、リアルタイムにそこそこまともに演奏できる音源が欲しかったこと。YAMAHAのXG音源もののボードの安いのもあったけど、P氏邸で、せっかくの音源をアンプ回路が殺しきる現実を見せられ幻滅し、こちらにすることを決めた。確かにオンボードのWaveTable音源はあまり誉められたものではない。特に、頻繁に使われるはずのブラスやベースの音が駄目すぎる。しかしながらウリ文句通り音源ボードとしての基本性能はかなり優れており、ノイズは小さくPCMなどの音は非常にしっかりしたものだ。今まで触った音源ボードの中で最もストレートな音を出してくれる。良く言えばクリア、悪く言えば固い音である。贅沢言えばきりがないけど、これは結構うれしい。ショボいWaveTable音源もストレートに出てきて、意見の分かれるところだろうけど、個人的にはFM音源っぽくて好きだったりする。エフェクトも十分効き音量もかなり出る。PCIタイプとか互換とかより、純粋に「音」の為に買って得をしたような気がする。これでBMが思う存分楽しめる……って、難しいデータばっかりで全然クリアできない……。

以前からの悩みだったPlextorのCD-ROMドライブの不安定性、原因がだいたい判った。アクセス(の一連のプロセス)中に他の重い割込みがかかるなどして、ネゴが遅れるとハングアップするらしい。CDから他のバス上のディスク装置に転送していると、最近のOSでは非同期にライトバックするのでまずいみたい。LAN越しに転送したら安定してしまった。対策がわかったからいいものの、これって致命的欠陥ではないだろうか……。


1998年9月17日(木) 時は無情

このあいだ購入したビデオ、タイムアジャスト機能というのがある。午前/午後7時に指定チャンネル(当然NHK総合)の時報を関知して自動補正するというもの。だから何だと言われそうだけど、実はこれ実用的側面から見ると画期的なものだと思う。デジタルクロックでも一ヶ月数秒の誤差は避けられないし、番組録画にとってこれは重要な問題。時々手動補正するのも手間がかかる。これが省けるのはとてもありがたい。こういう手間やコストのかからない便利機能はどんどん採用してほしいと思う。あ、既にされてるのか。

最近MOでデータを持ち運ぶことが増えたけど、入りきれないものも増えてきた。こういう状況で普通の人はどうするのだろう? 転送は時間かかるし、splitは不便すぎる。となるとバックアップツールになるのだろううか。

MOといえば、ちょっとワケありで128MBメディアを大量に余らせているけど、これって今となってはメモリより少ないんだなぁ。今日気付いた。書き込みをしていたら、全部遅延キャッシュに乗ってしまったのでびっくり。5年前頃は(うちの環境としては)HDDより大きかったのに。現在では4GBのメディア容量でも不便を感じる。嫌な時代になったもんだ。 Screen Snapshot

P88(PC-98用PC-88エミュレータ)用ディスクイメージがM88(PC/AT用エミュレータ)でも使えると聞き、早速試してみる。確かに動く。しかしFM音源が鳴ると一気に重くなる。FM音源エミュレーションは素晴らしいが、やはり相当な負荷がかかる。残念ながら、実用速度を得るマシンは持ってない。次期マシンまで何が何でも98を手放すことはできないらしい。

そのこともあり、ニューマシン組立計画は着々と進行中。ATXなPentiumIIマシンとなると、流用できる現行部品は今までよりかなり限られる。それに、せっかく高速性を求めるのに足を引っ張る遅いデバイスはもう引きずりたくない。となるとコストが……。
現在考えているスペックは以下の通り。……え? 贅沢?
 ・中央演算装置:PentiumII or NewCeleron 300MHz〜400MHz
 ・メモリ:256MB PC100
 ・ケース:ミドルタワー ATX
 ・ビデオ:RIVA128 引継
 ・HDD:合計11.5GB 引継
 ・CD-ROM:x20 SCSI 引継
 ・OS:Windows98 現在使っていないので問題なし
 ・SCSI:UltraSCSIもの 未定
 ・FDD:引継 ただし3mode機能が活かせない可能性有
 ・モデム:いーかげん56kbpsものが欲しい
とりあえずは貯金せねば……。


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