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新聞記事に対しては70%の再現率であったが、これは、分類表作成に使用した
標本の種類数が少なかったためと考えられるので、標本の規模を拡大すれば新
聞記事のような一般文書に対しての再現率の向上が見込まれると考えられる。
実験結果に関して注意すべき点として、対象全体では再現率は70%に留まった
ものの、個々の複合動詞的に見ると後方動詞が「いる」や「ある」である複合
動詞のように再現率が100%のものもあれば、後方動詞が「つづける」や「い
く」や「くる」である複合動詞のように再現率が全体の再現率より低いものも
ある点があげられる。この点より、今後、標本の規模を拡大するにあたり本実
験で特に再現率の低かった複合動詞に関して重点的に収集をし、種類数の不足
を補う必要があると考えられる。
MatobaKazuyuki
平成11年4月16日