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結論

本稿では辞書に登録する複合動詞の削減と未知の複合動詞への対応を実現する ために複合動詞の構成要素から翻訳形式を決定するために構成要素の分類をし た。また、その分類を組合せ複合動詞の構成要素の分類表を作成した。そして、 分類に使用した標本に付与されている訳語を参照し、分類表より導出できる翻 訳形式を決定した。

複合動詞の構成要素を分類した結果、前方動詞は5段18種に後方動詞は2段24種 に分類された。また、その分類の組合せの分類表から導出できる翻訳形式を20 個決定した。

評価実験として、機能試験文集から抽出した複合動詞を対象として、分類表か ら導出される翻訳形式と適合する複合動詞の割合を調べ、翻訳形式の精度を評 価した。また、95年毎日新聞経済欄の複合動詞を対象として、実際に分類表に 適用し標本と同じ分類に属する複合動詞の割合を調べ、一般文書への有効性を 検証した。

評価実験の結果として、機能試験文集中の複合動詞の82%が分類表の翻訳形式 と一致し、新聞記事中の複合動詞は70%が標本と同じ分類に適用された。

今後の課題としては、大量の標本を用いて翻訳形式の定義洩れを補完していく 必要と、英語側の情報や複合動詞を含む文の主部の情報などを用いて分類を細 分化する必要がある。



MatobaKazuyuki 平成11年4月16日