次へ: 素片単位について
上へ: 考察
戻る: 了解度試験の解析
FTK,FYN共に評価の悪かった音声のうち,接続部の違和感やアクセントの不自然
さ以外の原因としては,特に,音量に違和感のある音声が挙げられる.これは,
音声コーパスの録音音声の音量にばらつきがあることが影響していた.例えば
「会話」という音声では,「対話」と「内輪」の音量差により,接続時に第2,3
モーラ間において音量が極端に変わり,違和感が発生した.しかしこの問題は,
音声コーパスの作成時にあらかじめ音量を揃えておくことで解決可能であると考
える.
また,各音素,または音節の継続時間長の問題により,違和感を感じる場合があっ
た.例えば「結局」という音声において,第2モーラの促音の継続時間が極端に
短くなっていた.本研究では継続時間長の制御は行わなかったが,今後,さらな
る自然性の向上のためには,継続時間長の制御が重要である.
平成16年10月8日