実験結果から結合価パターンを適用することで70文中23文において累積文正解率 が向上した．この23 文を調査したところ，8文が文末に名詞が来ることで累積文 正解率が向上した．例を以下に示す．
＜音声入力文＞ 彼女は英語を始めた
第1位候補文 彼女は英国は自宅
このような例は，結合価パターンを用いなくても，文末が用言で終わる規則を用 いることで，容易に削除できる．
本研究で使用した音声認識プログラムの言語モデルには単語bigramを用い，単語 bigramの計算には新聞記事1年分[6]を利用した．新聞記事には見 出が多く含まれる．したがって文が名詞で終わる場合も多い．そのため、音声認 識の出力文として名詞で終る文がある．音声入力文が単文である場合，単語bigramを計算する テキストデータも単文が必要と考えている．