ビームの絞り方には、次の2つの方法がある。
尤度の閾値で計算を打ち切る方法は、計算量が少なくてすむためよく利用さ
れる。しかし、認識を行なう前に予め閾値を決めておく必要があるため、
認識の途中で
全ての経路が打ち切られたり、ビーム幅が急激に広がったりすることがあ
る。一定の個数を残す方法は、フレーム
ごとにソーティングが必要になるため、これが計算量の増大を招く
と考えられてきた。しかし、フレームごとに上位からビー
ム幅の個数を示す尤度だけを算出することによって、同様な結果を
得ることができる。この方法を採用することによって通常のソーティ
ングに比較すると計算量が大幅に削減できる。具体的には個の
データがあったとき、フルソートでは
の計算量が
必要であるが、上位からビーム幅の個数を示す尤度を算
出すれば計算量は
ですむ。このアルゴリズムで
は、後者を選択した。