HMMのパラメータ の推定手法として、Baum-Welchのアルゴリズ ムが知られている。これは、最大尤度推定のためのEMアルゴリズム [2]を、 の推定に適用したものであり、推 定値は繰り返し計算で求められる。このアルゴリズムを 信号源 分解問題に適用する場合、2つの問題点がある。
信号源分解問題においては、信号系列の長さは、通常の音声認 識の場合と比較すると、きわめて長くなるために、Baum-Welchの学 習においてアンダフローが起きやすい。この解決方法として、 Forward値のパラメータを全ての で と なるようにスケーリング[2]する必要がある。
Baum-Welchのアルゴリズムは、理論的には初期パラメータにより様々 な局所的極大点の方向に進む。したがって、所望のカテゴリ識別を 行なうためには初期パラメータの設定が重要となる。これについて は、実験で考察する。