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評価対象とする文型パターン数と例

前項の方法によって作成された文型パターン数の内訳を表3に示す. また,各レベルの文型パターンの例を表4に示す. 単語レベル,句レベル,節レベルと汎化が進むにつれて文型パターンは縮退するため文型パターン数は減少している. 特に節レベルの文型パターン数は少ないが,これは節レベルまで汎化できるような標本文が少なかったためである[*]


1.5
表 3: 対訳標本文数と作成された異なり文型パターン数
日英対訳 作成された異なり文型パターン数
標本文数 単語レベル 句レベル 節レベル 合 計
文種別1 57,235 (44%) 53,578 (44.0%) 37,356 (42.3%) 5,521 (48.1%) 96,455 (43.7%)
文種別2 6,196 ( 5%) 6,080 ( 5.0%) 4,952 ( 5.6%) 417 ( 3.6%) 11,450 ( 5.2%)
文種別3 46,907 (36%) 44,008 (36.2%) 30,932 (35.0%) 3,185 (27.7%) 78,125 (35.3%)
文種別4 5,986 ( 5%) 5,889 ( 4.8%) 5,084 ( 5.8%) 811 ( 7.1%) 11,784 ( 5.3%)
文種別5 12,389 (10%) 12,174 (10.0%) 10,025 (11.3%) 1,551 (13.5%) 23,750 (10.7%)
−− 128,713 (100%) 121,729 (100%) 88,349 (100%) 11,485 (100%) 221,563 (100%)


1.5
表 4: 日英文型パターンと適合する文の例
区 別 日本語文型パターン又は日本文 英語文型パターン又は英文
文型パターン それは/$N1$に/あるまじき/$N2$.da Such $N2$ be unseemly for $N1$.
2-4 語 言語表現例 それは学生にあるまじき行為だ。 Such behavior is unseemly for students.
文型パターン #1[$N1$は]/$N2$の/$V3$/ことも/ #1($N1$ |I) can $V5$ what $N2$ $V3$
#2[ある/程度は]/$V5$ #2[to some extent].
2-4 ル 言語表現例 次郎の言うこともある程度はわかる。 I can understand what Jiro says
to some extent.
文型パターン あれこれ/$V1$.temiru.kakoが/$N2$が/ All things $V1$.past, $N2$'s $NP3$.
$NP3$.da
2-4 ベ 言語表現例 あれこれ考えてみたがそれがいちばん All things considered, that's
いい解決策だ。 the best solution.
文型パターン #1[$N1$は]/$NP2$も/$V3$.naiとは/ It is $AJP \left( VP4 \right)$ that #1($N1$|you)
$VP4$.gimu/ことだ。 should $V3$.not $NP2$.
2-4 言語表現例 総理大臣の名前も知らないとは It is really pitiable that you should not
まことに哀れむべきことだ。 know the Prime Minister's name.
文型パターン #1[$N1$は]/$CL2$とは/$V3$.nai.kako #1($N1$|I)did $V3$.not $CL2$.past.
2-4 レ 適用例 彼があれほど英語が話せるとは I didn't know he could speak English
思わなかった。 so well.
文型パターン $CL1$.teiru.nai.daと/$N2$は/$VP3$.kako $N2$ $VP3$.past that $CL1$.not.
2-4 言語表現例 彼女はもうぼくを愛していないのだと I convinced myself that
ぼくは自分に言い聞かせた。 she did not love me any more.
<凡例>$N_{n}$:名詞変数,$V_{n}$:動詞変数,$NP_{n}$:名詞句変数,$VP_{n}$:動詞句変数,$CL_{n}$:節変数,
     .abc :時制・相・様相および語形変形の関数,abc :活用形指定関数,
     #1($N_{n}$ $\vert$ I ):「選択的訳出記号」で,$N_{n}$の値がないときは,訳語として"I"を使うことを指示.
     #n[ ]:「文型任意要素記号」で,なくても良い要素を指定する記号で,
         主語,目的語の補完でも使用される,
     /:「原文任意要素記号」で,この位置に任意の表現の挿入が認められる.


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平成16年11月17日