元の音素情報およびアクセント情報が一致した漢字仮名交じり文の 候補を調べると元の漢字仮名交じり文と同じ文法構造を持つものが 多い。表7.3に``大蔵省は''を入力したときの 音素情報およびアクセント情報が一致する漢字仮名交じり文を例と して示す。この例文では、音素ー漢字変換において生成される漢字 仮名交じり文の候補の数は2174文であり、元の音素情報と一致した 漢字仮名交じり文は 361文、音素情報およびアクセント句境界と一 致した漢字仮名交じり文は72文、音素情報およびアクセント情報と 一致した漢字仮名交じり文は15文であった。この結果からわかるよ うに、音素情報およびアクセント情報と一致した全ての漢字仮名交 じり文は名詞+助詞の構造を持ち、元の漢字仮名交じり文と等しい 品詞列であった。これから、アクセント情報と文法には、かなり強 い相関があるように思われる。