NMTについて

NMTとはニューラルネットワークに基づき機械翻訳を行う手法である. NMTには学習と翻訳の2つの段階を踏む. 学習の段階では,日英NMTにおいては日本語と英語の対訳学習文を用いる. 対訳学習文をニューラルネットワークにより学習を行う. 翻訳の段階では,学習したニューラルネットワークに日本語文を入力することで翻訳され,英語文が出力される.
Figure 2.1: NMT
\includegraphics[width=13cm]{nmt.pdf}

NMTがどのように学習を行っているのか理解するのは困難または不可能とされている.[2] そこで著者がどのように学習を行っているのかを理解しているかを述べる.

英語を学習をする際に英語は"SVO"で構成されていると習ったことがあるだろう. ここでSは主語で,Vは動詞,Oは目的語である. 図2.1の対訳学習文1を例にとれば,"I"がSで,"am"がV,"a student"がOである. 日本語において,上述に則るのであれば"SOV"で構成されている. "私"がSで,"学生"がO,"です"がVとなっている. 従ってNMTではS同士,V同士,O同士で対訳であるという学習を行っていると考えている.

このように理解している理由を裏付ける内容としては7.3章において述べている.