| 対義語 | 再現率 | データ数 |
| うっすら | 95.70% | 397 |
| はっきり | 92.96% | 397 |
| ちょっぴり | 84.10% | 101 |
| どっさり | 82.12% | 101 |
| ぼんやり | 86.93% | 567 |
| はっきり | 87.15% | 567 |
| ぐずぐず | 80.00% | 50 |
| はきはき | 97.50% | 50 |
| うっかり | 80.21% | 475 |
| わざと | 86.95% | 475 |
| もう | 83.50% | 1000 |
| まだ | 86.40% | 1000 |
| たくさん | 95.50% | 1000 |
| 少し | 94.60% | 1000 |
| こってり | 78.46% | 65 |
| あっさり | 80.00% | 65 |
使い分けの実験の結果,表4.7より,名詞は格が変化しないので,文法的な使われ方の差がないと考えられ低が多くなることが予想された.予想どおり低が多く高が少ないという結果になった.動詞は格が変わることがあるので高が多くなると予想されたが,高がもっとも少なく中と低に多く分布した.形容詞は文法的な使われ方の差がないと考えられ低が多くなることが予想された.予想通り,低が少なく続いて中が多いという結果となった.副詞は実験対象の対義語対も少なく,あまり傾向が把握できない.
BERTと最大エントロピー法の再現率の平均を表4.15に示す.表4.16に対義語対ごとに, BERTが最大エントロピー法の再現率をを上回った個数を示す.
| 名詞 | 動詞 | 形容詞 | 副詞 | |
| BERT | 83.08% | 86.24% | 82.60% | 86.79% |
| 最大エントロピー法 | 80.82% | 82.33% | 78.69% | 85.63% |
表4.16の結果を用いて, 二項分布に基づく片側検定の符号検定(有意水準5%)をを行い, 有意差を求める. その結果を表4.17に示す. p値が0.05より小さければ有意差があると判断される.
表4.17より, 名詞, 動詞, 形容詞はBERTに有意差があると判断される. 副詞は対義語対の数が8個と少ないので, 有意差が得られなかったと考えられる.