類推法1の実験に対する考察

表より◎と◯を合わせた場合約54％の正解率となり，ある程度役に立つことがわかった．しかし，×となったものは34％あった．原因としては以下のように考えられる．

• 概念属性データベースに適していない属性の存在
  単語に適していない概念属性があることが挙げられる．例えば，bulletの概念属性にa_gunがある．これは銃に関係するものとして属性に入っていいるが，銃そのものではないのでここでは概念属性に適していない．これらのような属性があるので，銃(gun)を小さく(is_small)すると弾丸(bullet)になるといった正しくない類推となってしまうことが考えられる．
• 連想できない類推
  連想できないような類推があった．例えば，おもちゃ(toy)を木製(made_of_wood)にするとwagon(ワゴン)になるや棒(stick)を黒く(is_blsck)すると杖(wand)になるといった誤った類推が行われた．このようなtoyからwagon，stickからwandといった連想をできない被験者が多かった．
• 変化がない類推
  変化がない類推があった．カエル(flog)を小さく(is_small)するとヒキガエル(toad)になるや皿(dish)を白く(is_white)するとプレート(plate)になるといった誤った類推が行われた．これらは，類推前のものと類推後のもの両方共小さい，白いと判断されたため×となった．