・モデル2

モデル1では, 全ての単語の対応に対して, 英語文の長さ16#16にのみ依存し, 単語対応の確率を一定としている. そこで, モデル2では, 42#42番目の仏単語19#19と対応する英単語の位置 43#43は英語文の長さ16#16に加えて, 42#42と, フランス語文の長さ9#9に依 存し, 以下のような関係とする.
44#44     (9)

この関係からモデル1における(2.4)式は, 以下の式に変換できる.

27#27 25#25 45#45 (10)
  25#25 46#46 (11)

モデル2では, 期待値は 47#47 48#48の2つが存在する.以下の式から求められる.

49#49 25#25 50#50 (12)
  25#25 51#51 (13)
52#52 25#25 53#53 (14)
  25#25 54#54 (15)


55#55は対訳文中の英単語7#7と仏単語6#6が対応付けされる回数の 期待値, 48#48は英単語の位置56#56が仏単語の位置42#42に対応付 けされる回数の期待値を表している.

モデル2では, EMアルゴリズムで計算すると複数の極大値が算出され, 最適解が 得られない可能性がある.モデル1では 57#57となるモデル 2の特殊な場合であると考えられる.したがって, モデル1を用いることで最適解 を得ることができる.