図5.1の2種類の対話がフローチャートに出現する.この2種類の対話はQuestion6でマージが生じ図5.2の対話1つになる.このマージが行われることによって2種類の対話の流れにおいてQuestion6の前にQuestion5が出現するようになった.またマージ先のノードであるQuestion6においてマージを行うことで情報が追加され分岐が増加している.
このことからマージすることによって,より詳細な対話の流れを得ることができると考えられる.また他の判定方法よりマージの回数が多いことでこのように対話内容の増加が起こる可能性が高いと考えられる.
MF同一後続一致ノード融合手法は対話の流れが完全一致した場合のみマージをするので,MF同一質問ノード融合手法のような情報の増加は起こらなかった.しかし完全一致の場合のみマージをすることは,マージ前とマージ後でフローチャートの内容を変化させずにフローチャートの簡略化ができるという利点があると考えられる.また,対話には一度しか質問されない質問を含むユニークな対話が存在する.このようなユニークな対話がある場合必ずマージせずにフローチャートに残るという利点もあると考えられる.実際にマージが起こった対話の例を図5.3と図5.4に示す.図5.3はQuestion18以降の対話の内容が一致している対話である.図5.4はQuestion18でマージを行った後の対話である.
MF同一後続類似ノード融合手法はMF同一後続一致ノード融合手法の制限を緩和した方法であり,対話の流れが少し異なるような場合でもマージを行うことができる.この方法は完全一致と異なり,内容に多少の変化は起こるが完全一致よりもフローチャートの規模を縮小できるという利点があった.完全一致ではマージせず,判定方法(3)ではマージする実際の例を図5.5と図5.6に示す.図5.5ではQuestion17以降の片方の対話は内容が一致している.しかしもう片方の対話ではQuestion19前にQuestion18が存在するかどうかの違いがある.MF同一後続類似ノード融合手法ではこのような場合でもマージを行うことができる.図5.6はマージした後の対話である.