入力文 | 彼は晩年をベニスで過ごした。 | |
参照文 | He spent the afternoon of his life in Venice . | 評価結果 |
PMI Jaccard Dice | He spent his late years in Venice . | ○ |
Joint Simpson | He spent his late years to Venice . | △ |
表5.6の例では,“Venice”の前の前置詞の違いが評価結果に影響している. PMI,Jaccard,Diceの出力文の前置詞“in”の方が,Joint,Simpsonの前置詞“to”より適切であると考えた.
入力文 | 私はその仕事に慣れていない。 | |
参照文 | I am not used to the task . | 評価結果 |
Jaccard Dice | I am not used to the work . | ○ |
Joint | I am not yet used to the work . | △ |
PMI Simpson | I am unused to the work . | × |
表5.7の例では,“used”付近の違いが評価結果に影響している.
Jaccard,Diceの出力文は参照文と一致している.
次に,Jointの出力文は日本語で「まだ」という意味を付与する“yet”が付随している.
これによって僅かに入力文の意味から離れている.
最後に,PMI,Simpsonの出力文は“unused”という動詞が“used”の代わりに用いられている.
“used to”で慣用句的な扱いであるため,“unused”を用いるのは不適切である.
入力文 | あの女の人は美しい顔をしている。 | |
参照文 | That woman has a beautiful face . | 評価結果 |
Jaccard Dice | That woman has a beautiful face . | ○ |
PMI Joint Simpson | That woman's face has a beautiful face . | △ |
表5.8の例では,主語の違いが評価結果に影響している.
Jaccard,Diceの出力文は参照文と一致している.
PMI,Joint,Simpsonの出力文は主語が“That's womans face”となっている.
これによって「女性の顔が顔を持っている」という訳となり,ニュアンスは伝わるが文章としては不適切である.
入力文 | 公園は川まで広がっている。 | |
参照文 | The park reaches to the river . | 評価結果 |
Simpson | The park reaches to the river . | ○ |
PMI Jaccard Dice | The park reaches the river . | △ |
Joint | The park is spreading to the river . | × |
表5.9の例では,動詞周辺の違いが評価結果に影響している.
Simpsonの出力文は参照文と一致している.
PMI,Jaccard,Diceの出力文は前置詞“to”が不足している.
入力文の意味は伝わるが,文法的に不敵である.
Jointの出力文は動詞“spreading”が明らかに入力文の意味と不一致である.
入力文 | 賛成が50票、反対が15票あった。 | |
参照文 | There were fifty votes for and fifteen votes against . | 評価結果 |
PMI | There were fifty votes in favor . | × |
Joint Jaccard Dice Simpson | The park reaches the river . | × |
表5.10の例では,出力文に不足している情報があるため,全て評価×となっている.
全ての出力文において,「反対が15票あった」の情報が不足している.
この入力文は第6章の評価例にも掲載している.
入力文 | 彼は彼女に慰めのことばをかけた。 | |
参照文 | He spoke comforting words to her . | 評価結果 |
全ての計算法 | He spoke a few words of comfort to her . | ○ |
表5.11の例では,全て評価○となっている. この入力文は第6章の評価例にも掲載している.