絶対的意味表現

絶対的意味表現とは,単語の語彙の意味を具体的な他の語彙で表現する.この 表現方法は,基本的には,理解しやすい.以下は,絶対的意味表現の例である.
 

  • 波長400nm近辺の光

 

  • 波長800nm近辺の光

多くの語彙は,絶対的意味表現で,表現できる. しかし,意味の表現が困難な語彙も多い. 以下は,その例である.

 

  • 南を向いたとき,西にあたる方(広辞苑)

  • アナログ時計の1時から5時までの表示がある側.(新明解国語辞典)

  • この辞書を開いて読むとき,偶数のページのある側(岩波国語辞典)

  • 人体を対称線に沿って二分したとき,心臓のない方. (大修館書店 明鏡国語辞典)

  • 大部分の人が食事の時,箸を持つ側.(大辞泉)

 

  • 南に向かったとき,東にあたる方(旺文社国語辞典)

  • アナログ時計の文字盤に向かった時に,七時から十一時までの表示のある側.(新明解国語辞典)

  • この辞典を開いて読む時,奇数ページのある側.(岩波国語辞典)

  • 大部分の人にとって,はしを持つ手と反対のほう(新選国語辞典)

  • 人の背骨の中心線と鼻の先端とを含む平面で空間を二つの部分に分けた時に,大部分の人の場合,心臓の搏動を感じる場所がある方の部分(新明解国語辞典)

いずれの説明も,曖昧な点が残る.(例えば, “南”とは?)似た語彙として “上” “下” などがある.