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実験結果のまとめ

今回,行ったTDSMTの翻訳実験では,変換テーブルが大量に作成できた.しかし,カバー率はまだまだ低かった.カバー率はMosesやNMTではほぼ100% のカバー率を有しているため,現在主流となっている手法と公正に比較することは難しい.

カバー率が低い問題の原因として,beam-searchのとり方などがある.しかし,最も大きい問題点は入力文中に対訳文に存在しない単語や対訳文中に出現頻度が少なく学習が難しい単語が出現した場合,その入力文は翻訳不可になってしまう.学習の工程で,変換テーブルを作成する際,学習の難しい単語や句は枝刈り処理を行う.このため,学習した変換テーブルと対訳文の組み合わせでは対応できない.このような現象が,カバー率の低下の原因となっている.



Hiroto Yasuba 2019-05-08