基本手法のみが情報取得に十分とされるネットワークを作成できる場合も見られた.例として,図5.1より,テーマキーワードを「鳥取」として先行手法で作成したネットワークには,テーマキーワードである「鳥取」に関する情報が少なかった.しかし,図5.2より,同じくテーマキーワードを「鳥取」として基本手法で作成したネットワークには,テーマキーワードである「鳥取」に関する「鳥取砂丘」「大山」といったノードが見られた.これは,先行手法で用いている新聞データに,テーマキーワードに関する情報が少ないためであると考えられる.
しかし,基本手法で作成したネットワークが,先行手法で作成したネットワークよりも新規で情報取得に役立つノードが少ない場合もあった.図5.4のテーマキーワードを「石油」として基本手法で作成したネットワークには,新規で情報取得に役立つノードが「シェールオイル」のみであったが,図5.3のテーマキーワードを「石油」として先行手法で作成したネットワークは,「シェールオイル」のノードを含み,新規で情報取得に役立つノードが5個以上であった.これは,収集した検索結果50件のデータが新規で情報取得をするのに不足していたためであると考えられる.