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スニペットを用いた評価方法

基本手法の有用性についても確認するため,スニペットを評価に用いる.スニペットとは,検索結果の一部として表示されるWebサイトの要約文である.スニペットは検索エンジンであるBing[10]を用い,テーマキーワードでの検索結果の上位5件分を使用する.スニペット上位5件分の合計文字数は,ネットワークのノードの合計文字数の約2倍ほどである.テーマキーワード「宇宙」の場合のスニペットの例を表5.1に示す.


表 5.1: テーマキーワード「宇宙」のスニペット例
宇宙(うちゅう)とは、以下のように定義される。 コスモス。時間・空間内に秩序をもって存在する「こと」や「もの」の総体。何らかの観点から見て、秩序をもつ完結した世界体系。 全ての時間と空間、およびそこに含まれるエネルギーと物質。
銀河系(ぎんがけい、英: Milky Way)は、宇宙に数ある銀河の中でも、人類の住む地球・太陽系を含む銀河の名称である。局部銀河群に属する。以前は渦巻銀河の一種と考えられていたが、20世紀末以降は棒渦巻銀河であるとする説が有力になりつつある。

また,作成したネットワークと比較を行うため,5.1.2節と類似する評価方法でスニペットを評価する.

まず,スニペットを読んで,新規で内容把握や発想支援に役立つとされる単語と,それに関連する情報をもつ単語の個数を数える.なお,単語の区切りは主観で判断するものとする.数えた単語の数が1,3,5個以上かそれぞれ確認し,情報取得に有効なスニペットであるか評価する.役立つとされる単語を判断する基準を以下に示す.この基準は,どちらかまたは両方満たせばよいものとする.

例として,上記のスニペットからは「局部銀河群」「渦巻銀河」が挙げられる.なぜなら,「空間」「太陽系」といった単語より,「局部銀河群」「渦巻銀河」といった単語は,スニペットを見た人にとって新たな知識となる可能性が高いためである.



2017-04-20