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従来手法の問題点

従来手法より出力した翻訳文を調査したところ,全体的に見て不適切な対応をとる対訳句が翻訳文に含まれていた.原因の一つとして,対訳句の抽出において対訳文1文につき複数パターン適合した場合に,その適合したパターンから考えられる全ての対訳句を出力するために,不適切な対応をとる対訳句が出力されたことが挙げられる.従来手法における対訳句の抽出方法を具体的に説明する.入力は,表2.10であると仮定する.


表: 入力例
対訳文 ナイロン は 原油 より 作ら れ る Nylon is made from crude oil
単語レベル文パターン1 N1 は N2 N3 N1 N3 N2
単語レベル文パターン2 N1 は N2 N3 N1 N2 N3

変数N1,N2,N3を1組と見なす.従来手法は,単語レベル文パターンから考えられる全ての対訳句を出力する.この場合,単語レベル文パターン1で出力される対訳句は全部で40組あり,句でに換算する120句となる.また,同様に単語レベル文パターン2においても40組対訳句が出力される.よって,表2.10の場合に従来手法を用いると,単語レベル文パターン1と2だけで対訳句は240句出力される.従来手法の具体例を図2.11示す.

図: 従来手法の具体例
\fbox{
\includegraphics[width=140mm]{zyurai.eps}
}



s122025 平成28年3月21日