そこで,本研究では簡単な文法構造である単文コーパス[3]を使用する.動詞および目的語および助詞の3種類の文法構造変換を組み合わせた実験を行う.それぞれの手法を以下に示す.
日本語文の主語,述語,動詞(SOV)を主語,動詞,述語(SVO)の順に並び替える.なお,岡崎の動詞の文法構造変換(図3.1)と同様の手法である.
目的語の句を後ろから順に並び替える.なお,この文法構造変換は星野らの述語項構造に基づく事前並べ替えの手法(図3.2)と,ほぼ同等である.
目的語内の文節の内容語と機能語を並び替える.
動詞の文法構造変換と目的語の文法構造変換と助詞の文法構造変換を組み合わせたときの変換例を図3.5に示す.