本研究では, 三浦らの研究[7][8]で取り上げられなかった 助詞「も」に対して, 教師あり機械学習を用いることにより, いくつかの場合の助詞「も」の使い分けを行い, 助詞「も」に関わる知見を得ることを目指す.
助詞「も」の使い分けを分析しそれに関する知見を 得ることは, 以下の二つのことに役立つと思われる. 一つは, 助詞「も」に関わる知見により 助詞「も」の誤った使用の検出技術の構築につながる. もう一つは, 日本語文法の課題の一つである助詞「も」に関わる知見 を増やすことにより, 日本語文法に関わる研究の推進につながる.
本研究で強調したいことをあらかじめまとめておくと以下のようになる.
本論文の構成は以下の通りである. 第2章では, 本研究に関連する研究としてどのような研究が行われてきたかを記述し, その研究と本研究との関連を説明する. 第3章では, 本研究が扱う問題の設定と それを解決するために提案した手法について説明を行う. 第4章では, 本研究で行った実験の実験結果とその考察を記述する. さらに, 追加で行った二つの実験の方法とその結果を記述する. 第5章ではまとめを行う.