[ |
|][6]より引用
名詞述語文によって叙述される属性の種類は多様であり,それらをどのよう
に整理するかは課題である.
構文的特徴についてもう少し詳しく区別すると,属性を表す述語名詞句の主要部 は,属性の種類を表す場合と,値を表す場合がある.コンピュータ・データベー スなどで用いられる EAV モデルというデータモデルで記述すると,これらの文 の意味構造は表 のように記述することができ,属性または値のいず れかが述語名詞句の主要部になっているということになる. 実体,属性,値の三項の現れ方には,いくつかのパターンがある.代表的なもの としては,表 のような構文が考えられる.E+A/V 型の構文において は,主語は実体ではなく属性にシフトしており,文全体は後述する外延叙述型 の構文(いわゆる役割 - 値文)にシフトしている. 一般的にいえば,範疇叙述型の文が主語(対象)と述語(範疇)の二項関係であ るのに対して,属性叙述型の文はEAVモデルで構造化されるような三項関係で記 述することができる. |
以上に対し,本研究では次のようにエッセンスを取り出す.属性叙述型は,主語 が実体を表し,述語がその属性となる.また,述語の連体修飾表現は値(以降は 「属性値」と呼称)となるが,述語が属性および属性値となる場合もある.解析 で実体,属性,値が得られる.
[ |
|]属性叙述型の例
原文:このカレーは
だ。
実体:カレー 属性: (価格) 値: |
構文 | 例 |
E/V+A | [ 東京タワー]は[ 333m]の[ 高さ]だ. |
E+A/V | [ 東京タワー]の[ 高さ]は[ 333m]だ. |
E/A/V | [ 東京タワー]は[ 高さ]が[ 333m]だ. |
E/A | [ 東京タワー]は[ 333m]だ. |