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|][6]より引用
例4,5は述語名詞句が範疇的概念を表す名詞述語文の例であるが,例4のように
作品といった類の下位種を表す語が現れる場合や,例5のように比較的上位の類
概念を表す語が現れる場合,さらには例3のようにごく抽象的なレベルの範疇し
か表さない形式名詞が現れる場合などがある.
範疇的概念の中には,事物の博物学的分類を表すものもあれば,そうではないも のもある.例えば例4の「ドキュメンタリー」は博物学的分類の一種であるが, 例7の「シンボル」は「石油」の博物学的分類を示しているわけではない.例7 の述語も範疇的概念を表すものではあるが,事物の博物学的分類を表している というよりは,何らかの目的や機能を共有する事物や概念のグループを表して いる. 範疇を述べる文には,範疇情報自体が文の主要な伝達内容であるものもあるが, 範疇情報自体よりも,それを修飾する部分の方が文の主要な伝達内容であるも のも多い.例1では,作品や商品がどのようなカテゴリーに分類されるかという ことが問題となっており,「ドキュメンタリー」といった範疇情報自体が文の 主要な伝達内容となっている.一方,例5,6では,「道具」および「もの」は 文の主要な伝達内容ではなく,「どのような」にあたる部分の情報が文の主要 な伝達情報となる.「どのような」にあたる部分の情報には様々な種類のもの がある.例を挙げると,例5の「悪霊の侵入を防ぐ」は,事物の目的を表す. |
以上に対し,本研究では次のようにエッセンスを取り出す. 範疇叙述型は,主語が述語に対して下位語,述語が範疇(上位語),および, 述語の連体修飾表現として追加情報が解析で得られる.
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|]範疇叙述型の例
原文:パソコンはただの道具だ。
下位語:パソコン 上位語:道具 追加情報:ただの |