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一般的に,日本語学習者にとって,助詞の使い分けは難しいとされている.
日本語学習者への支援として,助詞の自動推定や,助詞の使い分けのルールがあげられる.
助詞の誤り訂正や,誤りの特徴の分析といった研究がなされている.
しかし,助詞の推定の研究において,「に・へ」,「に・で」,「に・を」等の二分類を行っている
研究はない.
また,明確な使い分けのルールを獲得する研究は行われていない.
そこで本研究では,日本語学習者の支援を行うため,使い分けが困難な助詞(「は・が」,「に・へ」,「に・で」,「に・を」)の自動推定を行う.
これにより,日本語学習者が助詞の使い分けに迷う場合,どちらを使うべきかを示すシステムを構築可能になる.
また,素性の頻度分析,素性の取捨に基づく分析を行うことにより,日本語学習者にとって有用な,使い分けのルール獲得する.推定の結果,「は・が」の分類における提案手法の正解率は0.760であり,先行研究の手法と比べて高い値となった.「に・で」,「に・を」の分類において,提案手法が比較手法よりも高い値となった.「に・へ」においては全て「に」でない以外の手法がほぼ同等の正解率であった.
各助詞の特徴や使い分けルールを多数獲得した.
平成25年2月12日