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考察

結果より,提案手法において,単文データセットにおけるチューニングなし実験で提案手法の効果が確認できた.しかし,その他の実験において提案手法の効果は確認できなかった.原因として,パターン翻訳の学習が既存の対訳データを用いて行われていることが挙げられる.つまり,パターン翻訳を用いて日本語データを翻訳しても,学習データが既存の対訳データであるため,パターン翻訳出力文には有用なデータが少量しか含まれていなかったと考えられる.単文データセットにおけるチューニングなし実験で提案手法に効果が認められた原因としては,ベースライン翻訳における翻訳精度の低さが考えられる.ベースラインの翻訳精度が低かったために,パターン翻訳出力文から獲得できる情報が他のデータセットと比較して多かったのではないかと思われる.今後,使用するデータによる翻訳結果の差異の,より詳細な調査が必要である.また,提案手法において,英日方向のパターン翻訳を用いることで,日英パターン翻訳と異なる翻訳対が得られる可能性がある.



平成25年2月12日