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一致率

各分類系の一致率の実験結果を表6.4,表6.5,表6.6に示す.


表: 一致率の評価(9分類)
# 推定方法 一致率 (一致件数/全出力数)
  判断条件 対称追加    
1 不使用 なし 42% (285/675)
2 使用 なし 50% (320/640)
3 不使用 全ランク追加 31% (306/995)
4 使用 全ランク追加 52% (338/645)
5 不使用 $S$$A$追加 35% (303/870)
6 使用 $S$$A$追加 53% (338/640)


表: 一致率の評価(5分類)
# 推定方法 一致率 (一致件数/全出力数)
  判断条件 対称追加    
1 不使用 なし 60% (407/675)
2 使用 なし 68% (433/640)
3 不使用 全ランク追加 44% (438/995)
4 使用 全ランク追加 71% (458/645)
5 不使用 $S$$A$追加 49% (430/870)
6 使用 $S$$A$追加 71% (455/640)


表: 一致率の評価(3分類)
# 推定方法 一致率 (一致件数/全出力数)
  判断条件 対称追加    
1 不使用 なし 76% (514/675)
2 使用 なし 85% (544/640)
3 不使用 全ランク追加 56% (558/995)
4 使用 全ランク追加 89% (576/645)
5 不使用 $S$$A$追加 63% (547/870)
6 使用 $S$$A$追加 90% (573/640)

各実験結果を見ると, #1と#2の比較から,判断条件の使用により, 出力数が抑制され,情緒《なし》による一致が増加したことから一致率の向上が確認できる. 具体的に,9分類系の場合,#2において,情緒《なし》による一致件数が41件であった. また,#2において,《なし》により不一致となり, かつ,#1において,《なし》以外の情緒により一致した件数が6件であった. これらの結果から,一致件数が35件増加した.

#2と#4の比較から,対称な情緒属性の追加により, 状況の対称性が考慮され,《なし》以外の情緒名の出力で改善が見られる. 具体的に,9分類系の場合,増加した一致件数18件は全て対称な情緒属性の追加によるものであった.

#4と#6の比較によると,必要度に基づき対称な情緒属性の追加を行ったことにより, 過剰な対称性の考慮が抑えられたといえる. 具体的に,9分類系の場合,#4において,対称な情緒属性の追加により, 出力数が5件増加したが,いずれの場合も不一致であった.

参考として,#3によると,判断条件の不使用と大きすぎる拡張により, 不一致となる出力数が膨大になり, より過剰な推定になることが確認できる.

いずれの分類系においても,以前の方式#2と今回の方式#6の比較から, 改善が確認できた. 具体的に,9分類系の場合,以前の方式#2の一致率は50%であり, 今回の方式#6の一致率は53%であった. よって,3%の精度向上が確認できた.


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平成25年2月12日