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実験に関する考察

実験1においては,本手法が重要単語出現箇所の把握速度向上に有効であることを 確認した.これは,強調表示により,重要単語とそうでない語の差別化を実現し, 表示方法を変更したことによる効果であると思われる.

実験2では,本手法がどのような種類の文章においても 有効ではないと確認した.ただし,図5.3で示した例などでは 本手法が有効である.その理由は,設問内容の解答が記述されている部分に 重要単語が出現した場合は,その箇所を容易に把握できるためと考える.

実験3において本手法が上回った2件のタイトルと設問の問題文を以下に示す.

タイトル
対ソ支援の食料、東欧から買い付け 緊急援助は極東・シベリアに−−政府
設問
対ソ連支援の食料を東欧から買い付ける理由は何ですか?
タイトル
外務省改革に総合政策局設置など提言 外交強化懇談会、きょう外相に報告書提出
設問
総合政策局はどのような役割を担いますか?

この2件に共通するのが,問題文と記事のタイトルに同様の(重要)単語が出現する点である. 実験1で重要単語出現箇所の把握速度向上を確認したが,このように,取得したい情報に関する記述(問題文) とその情報(重要単語)が一致する場合は,重要単語の出現箇所を即座に把握できる本手法の方が有利であると思われる.



root 平成23年3月23日