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目次
本研究では,日英パターン翻訳における変数部分の翻訳の問題を
解決するために,統計翻訳を用いることを提案した.その手法として,
鳥バンクの重文・複文の文型パターン辞書を用いて,日本語を中間言語に変換
し,作られた中間言語を用いて統計翻訳を行った.句レベルパターンを用いた
提案手法の翻訳精度を調査した結果,ベースラインと比べ,翻訳精度の翻訳精度
の方が良かった.
しかし,英語として正しく翻訳できたものは少なかった.主な原因とし
て,入力文に対して適切な文型パターン対の適合が1つもない場合があったこと
と,統計翻訳による誤った訳出が挙げられる.また,入力文に対するカバー率は
20%であった.カバー率の問題に対して,入力文と文型パターンの適合に意味属
性制約を使用しないで翻訳実験を行った結果,カバー率が25%に上昇し,翻訳精
度も上昇した.このことで,パターンの適合に用いる制約が,有効な翻訳を妨げ
る可能性があることがわかたった.また,単語レベルパターンを用いた提案手法
の翻訳精度を調査した結果,ベースラインと比べ,
提案手法の翻訳精度の方が良かった.しかし,入力文に対するカバー率が非常に低い
結果となった.
今後は,これらの問題を解決するために,適切な文型パターン対を適合させる方
法と,統計翻訳の精度向上のために,学習量を増やす方法を検討する.
平成24年3月30日