実験結果

入力文100文のうち，56文が意味的に正しく受動パターンで判断できた（カバー 率56%）．また，入力文100文に対し，157件の出力候補が得られ，62件が意味的 に正しかった（精度40%）．この結果，格助詞「が・を・に」や助詞「から・に よって」を使用した受動文に対してはカバーできているといえる．以下に意味的 に正しいと判断した例を示す．

入力文：３人の反体制作家がその国から追放された。

出力文：[φが ３人の反体制作家を その国から/より φに/へ/まで 追放する]。

入力文：あのジェット機事故で多くの貴い生命が失われた。

出力文：多くの [φが 貴い生命を あのジェット機事故で 失う]。

入力文：ことしも新しい雑誌が次々と創刊された。

出力文：ことしも次々と [φが 新しい雑誌を 創刊する]。

入力文：そのショーは失敗とされた。

出力文：[φが そのショーを 失敗に/と する]。

入力文：そのレスラーは猪木の勢いに圧倒された。

出力文：[猪木の勢いが そのレスラーを 圧倒する]。

入力文：その外交官はアメリカへの入国を許可された。

出力文：[φが アメリカへの入国を その外交官に 許可する]。

入力文：その候補者は選挙違反で検挙された。

出力文：[その候補者を 選挙違反で 検挙する]。

入力文：その公開討論会はテレビで放送された。

出力文：[φが その公開討論会を テレビで 放送する]。

入力文：その国有地に新しい病院が建てられた。

出力文：[φが 新しい病院を その国有地に/へ 建てる]。

入力文：その小説は評論家に徹底的に叩かれた。

出力文：徹底的に [評論家が その小説を 叩く]。