また,語彙知識は2つに分類される.日本語パターンおいて,要因を解析するものとオ ブジェクトと人物の関係を解析するものである.以下に例と前後状態に関す る説明を述べる.
図4.1〜4.2は情緒原因で構成されている.人物 とオブジェクトの関係が図4.1では「接近」,つまり人物がオブジェ クトを必要としていることを「目標実現・ 近」(第2.3.3節参照)によって記述している.また,この「接近」の 関係のときの動詞「壊れる」において,「壊れる前」と「壊れる後」の状 態の人物からオブジェクトに対して の価値を,前状態では「good」(良いものである),後状態では「bad」 (悪いものである)と記述している. 同様に図4.2では人物 とオブジェクトの関係が「解離」,つまり人物がオブジェクトを必 要としていないことを「目標実現・離」によって記述している.「解離」 の関係の関係のとき,「が壊れた」場合,人物はオブジェクトに対して の価値を,前状態では「bad」(悪いものである),後状態では「good」 (良いものである)と記述している.
図4.3〜4.5はオブジェクトと人物の関係を解析するものである. 人物がオブジェクトを「借りる前の状態」と「借りた後の状態」,または「買う 前の状態」と「買った後の状態」における 人物もしくはとオブジェクトの「対物関係」を記述する.第1引数は人物,第2引 数はオブジェクトである.また図4.3のように「owner」と「user」の2者 の関係があるときは対人関係として2者の上下関係を示している.