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感情の計算モデル

「人間の心は,ある種の計算装置とみなすことができる」という発想から,感情の生起過程を記号計算の過程とみなし,コンピューター上で実働する 記号処理プログラムのように構築するモデルのこと.情緒主の感情生起過程の一つは感情の目標指向性であり,R.Pfeifer[1]は目標達成の ために遂行する計画や下位目標の状態(達成,失敗,保留など)をネットワークで表現した.そして,このネットワーク上である条件をみたすような状態 が発生した時に感情が生起する.[1]ではこれを「割込み」という機構を用いて感情誘機の契機とした.感情を生起させることが決定されると, 次はどのような種類の感情を選択するかを決定する機構が必要である.この選択には,感情の生起した時点での状況を構築している要因が条件として 用いられる.

このように,感情の計算モデルでは感情生起までには様々な条件や状態を参照する必要があり,1文のみの文章からこれらを特定するのは困難である.



平成25年1月15日