音節波形接続型音声合成における従来の音節接続方法として,Hiraiらが用いて いるクロスフェード法が挙げられる[5].図4.1にHiraiらが, 用いた方法のフローチャートを示す.
従来方法を具体的に以下に示す.接続したい2つの音節素片のデータを入力とす る.それぞれの音節素片の相互相関係数を算出することで,2つの音節素片を接 続する位置を決める.そして,接続する前音節データには,振幅が終端に向けて 小さくなるように線形近似を行う(フェードアウト処理).また,接続する後音節 データには,振幅が開始から大きくなるように線形近似を行う(フェードイン処 理).最後に,それぞれの音声波形をフェードイン・アウト処理を施した部分で 重ね合わせ,振幅を足し合わせることで2つの音節素片を接続する.