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情緒の原因

文献[6]では第2.2.1節で述べたそれぞれの情緒に対して,情緒原因 の特徴が階層的に定義されている.階層構造の中では,下位の特徴は上位の特徴 を継承しながらより具体的な特徴となっている. 図2.2に《喜び》の一例を示す.

図 2.2: 《喜び》の情緒原因の特徴フレーム
\begin{figure}\centering
\begin{tabular}{l} \hline
(喜び:現状態は前状態よりも庚..
..., 服従, 厚遇, 保護)))\\
\qquad その他)\\
\hline
\end{tabular}
\end{figure}

例えば,《喜び》の生起する状態として〈現状態は前状態よりも好都合である〉 という特徴がある.これは最も抽象的な特徴であり,最上位の特徴と呼ばれる. 最上位特徴の一段下は〈生理的〉と〈心理的〉という情緒原因に分類される. さらに,〈心理的〉の一段下は〈目標実現〉と〈対人関係〉という情緒原因に分類 される.また,〈目標実現〉の一段下に3つの情緒原因があり,〈対人関係〉は 一段下に2つの情緒原因がある.例えば,〈完遂〉の特徴は「努力して計画を実 行し,目標を実現した」であるので,上位特徴と比べた場合に,より具体的である ことが分かる.



平成21年3月19日