next up previous contents
次へ: 謝辞 上へ: repo 戻る: 不連続点に関して   目次

おわりに

本研究では,特徴抽出におけるフレーム内の初期位相を標準化して,認識実験を 行った.その結果,従来手法の実験結果よりも初期位相を標準化し た実験結果の方が,認識率が話者mmsは0.2%,話者ftkは0.76%向上し,4話者中2 話者が向上した.しかし,平均でみると,従来手法の実験結果が88.43%,初期位相を標準化した実験結果は,87.80%と認識率が0.63%低下した.

本実験では,音声波形をフレーム化処理することによって,信号を切り出された 各フレーム内のパワーの最大値の周波数と同じ周波数上の初期位相を0[rad]にし, 全フレームの初期位相をそろえることにより,初期位相を連続にした.しかし, 位相の標準化を行うことで,フレームは不連続になった.

よって,認識率が低下したのは,従来手法で連続だったフレームが,本研究では, 不連続になったためだと考えられる.

今後は,各フレームを連続に保った状態で,初期位相を標準にして実験を行い, 認識率の向上を期待する.


平成21年3月17日