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目次
本研究では,単文コーパス181,988文のうち,学習データとして100,000文,テストデータとして1,000文を用いて,日本語文法構造の変換を行い,翻訳精度の変化を調査した.日本語文法構造の方法は,文末にある動詞を主語の後ろへ移動する方法である.実験の結果,提案方法は通常の日英統計翻訳と比較して,翻訳精度がわずかに向上した.具体的には,BLEUスコアが0.1208から0.1239へ,NISTスコアが4.0818から4.0997へ,METEORスコアが0.3587から0.3619へわずかに向上した.このため,提案方法による文法構造の変換は有効であるとわかった.
しかし,提案方法は,重文複文において文法構造の変換が未対応である,動詞や主語の定義に不備があるといった問題点が上げられる.今後は,重文複文の文法構造,動詞や主語の定義を考慮し,翻訳精度を向上するために調査する必要があると考える.
平成21年3月19日