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目次
Collinsらは,ドイツ語の文法構造を英語の文法構造に近づけるために構文解析を用いて文法構造変換を行った[2].以下にその手順を示す.
- ``damit Sie das eventuell bei der Abstimmung uebernehmen konnen''というドイツ語文に対して構文解析を行う.
- 動詞の``uebernehmen''を``das''の前に移動し,助動詞の``konnen''を,構文解析で主語と定義された``Sie''の前に移動する.
例1 : ``damit konnen Sie uebernehmen bei der Abstimmung''
- 主語の``Sie''を助動詞の``konnen''の前に移動する.
例2 : ``damit Sie konnen uebernehmen bei der Abstimmung''
- 接続詞や前置詞などの不変化詞がある場合は,動詞の前に移動する.
- 不定詞がある場合は,動詞のすぐ次に移動する.
- 否定の不変化詞``nacht''がある場合,助動詞の次に移動する.
構文解析を用いて,ドイツ語の文法構造を変換した翻訳と通常を比較した結果,翻訳精度が向上された.具体的には,通常におけるBLEU値は25.2であり,文法構造を変換した翻訳におけるBLEU値は26.8であり,1.6翻訳精度が向上された.
平成21年3月19日