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おわりに

本研究では,判断条件の示す二者の方向性の情報が未改良であった判断条件「生 理」のレコード753件に対し,二者の方向性である「接近」と「解離」の情報を 追加した.

また,判断条件の成立と形容詞の関係について仮説を立て,検証を行った. その結果,判断条件「生理」において, 語義によるプラス・マイナスイメージの揺らぎがなく,イメージ値 の絶対値が高い形容詞は,判断条件の判定に利用できることが分かった.

その後,形容詞型判断情報知識ベースを構築し,本知識ベースを用いた情緒推定 の性能の評価を行った.その結果,推定精度が51%から63%に上昇した. この結果より,本知識ベースを利用した情緒推定の有効性を示すことができた.

今後の課題は,判断条件「生理」以外の判断条件での形容詞型判断情報知識ベー スの構築である.



平成21年4月2日