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同意率が向上した例

本知識ベースによって同意率が向上した例を以下に示す.

「不味い酒を飲んだ」という文は,本辞書とパターン照合した 結果,図6.1と図6.2の二つのレコードが適合する. これらのレコードに付与されている情緒は図6.1が《好ましい》, 図6.2が《嫌だ》である.不味い酒を飲むことで情緒主が《嫌だ》と 感じることは一般的に同意できるが,《好ましい》と感じているとはいえない. 本知識ベースを使用することで,《好ましい》は抑制され,《嫌だ》のみが 出力されるので,情緒推定結果に同意できた.

  1. 入力文と結合価パターン辞書をパターン照合
    入力文:
    「不味い酒を飲んだ」
    適合したレコード
     

    図 6.1: 適合したレコード(1)
    \begin{figure}\centering
\begin{tabular}{l} \hline
◆結合価パターン:$N$1が $N...
...緒対象:$N$2\quad◆情緒名:《好ましい》\\
\hline
\end{tabular}
\end{figure}
    図 6.2: 適合したレコード(2)
    \begin{figure}\centering
\begin{tabular}{l} \hline
◆結合価パターン:$N$1が $N...
...◆情緒対象:$N$2\quad◆情緒名:《嫌だ》\\
\hline
\end{tabular}
\end{figure}
  2. 引数に具体的な格要素の入った判断条件を取得
    判断条件:
    (1)生理・近($ \phi$ ,不味い酒)   (2)生理・離($ \phi$ ,不味い酒)

  3. 取得した判断条件を検索キーとして,本知識ベースを参照する
    参照結果(1):
    生理・近(__,不味い__)−F
    参照結果(2):
    生理・離(__,不味い__)−T

  4. 情緒推定結果を出力
    判定結果より(1)《好ましい》の出力を抑制し, (2)《嫌だ》のみを出力する.



平成21年4月2日