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概要

近年,機械翻訳において言語表現の構造を意味のまとまる単位に パターン化した文型パターン翻訳方式が行われてきた.重文複文における文型パ ターン辞書は構築されている.しかし,重文複文の基本構造ともいえる単文の文 型パターン辞書は客体的表現と主体的表現を分離したパターンでしか構築されて いない.現在,両表現を分離しないパターンへと辞書の再開発を進めている.そこで,本研究では,その一環として単文文型パターン辞書の構築を行っ た.定められた言語仕様に従った記述に変更を行い,パターンの照合率を調べるとともに,翻訳実験を行った.具体的には,単文文型パターン辞書の形式を鳥バンク仕様に変更するとともに, 単文文型パターン辞書の改良を行った.パターンの照合率は改良前0.45に対して,改良後は0.62となり期待どおり向上した.また,翻訳精度を検証した結果,最適パターン時のBLEUスコアの平均値は0.64 となり精度の高い英文が生成された.



平成21年3月25日