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不採用の様子

「いか」について接続表現かどうか,判断する.辞典[6]の 「いか」の文法情報および事例は以下の通りである.

[
l]「いか」の文法情報,事例 数量詞+いか

(1) なるべく4人以下でグループを作ってください。

(2) 500グラム以下のパックは50円引きです。

(3) 3000円以下で何か記念品を買うとしたら、どんなものがあるでしょうか。

Nいか

(1) 中学生以下は入場無料です。

(2) 中型以下の車ならこの道を通ることができる。

(3) B4サイズ以下のものでないとこの機械ではコピーできない。

Nいかだ

(1)おまえはゴキブリ以下だ。

(2)そんなひどい仕打ちをするとは、あいつは人間以下だ。

(3)まったくあいつの頭ときたら小学生以下だ。

Nいか+数量詞

(1)わが社では、社長以下約300人が全員一丸となって働いています。

(2)山田キャプテン以下38名、全員そろいました。

(3)その企業グループは、A社以下12社で構成されている。

いか

(1)以下同文

(2)詳細は以下のとおりです。

いずれの事例でも「いか」は節間にきていないため,辞典[6]の事例 からは「いか」は接続表現ではないと判断できる.また,動詞の語尾になりやす い「る」や「た」を組み合わせた「る以下」や「た以下」で,Webにて完全一致 検索を行っても接続表現として使用されている事例は見つからなかった.

よって,「いか」は接続表現として採用しない.



Nakamiti 平成22年2月13日