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判断条件の設計

本研究では,語義で非保証の特徴を表現するために,明示的に関係づけた格要素 同士に注目する.明示的に関係づけた格要素同士とは,語義で非保証の特徴を簡 潔に明示したラベルを利用することで,結合価パターン中に現れる複数の格要素 を関係づけて表現する情報である.具体的には``ラベル名(格要素,格要素)'' という形で記述する. なお,格要素同士を関係づけるべきラベルのことを以後,判断条件と呼ぶことにする.

判断条件の設計には情緒原因の特徴ラベルを利用する.なぜなら,特徴ラベルは情緒原因 の特徴を簡潔に表現しているため,語義で非保証の特徴も簡潔に表現できると考え られるからである.情緒原因の特徴は2.1.3節で述べた通り階層構造となっている ので,特徴ラベルも同様に階層構造となる.本研究では,この階層構造のうち, 中位特徴に属する「生理」,「心理」,「目標実現」,「対人関係」というラベ ルを中心にして判断条件を設計する.

なお,中位特徴より上位や下位の特徴ラベルを利用することも考えられる.しか し,中位特徴より上位の特徴ラベルを利用した場合には,判断条件の真偽判定に おける精度が低くなると予想される.また,中位特徴より下位の特徴ラベルを利 用すると,名詞間の関係のカバーできる範囲が狭くなるので,汎用性が低くなり, 収集コストが高くなると予想される.



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平成20年3月21日