HTKによるモデル作成

HTKの認識には，dicファイルとnetファイルが必要であり，モデルはdicファイルとnetファイルにより定義される． netファイルはgramファイルから作られる．それぞれの意味と本研究で作成した例の一部を以下に示す．

• dicファイルは音素の定義を行う．モデル作成で扱われる音素（男性音素+女性音素)である．
• gramファイルはモデル内でどのように音素をつなぐかをBNF(Backus-Naur Form)法により定義する．本研究では，図13のような男女を交差させたモデルを表す．pauは無音部分である．作成したgramファイルにより，どのような最適な経路をいくかを付録4，5，6に示す．
• netファイルは，gramファイルで示されたパスの経路を繋ぐ．

[

c]dicファイルの一部

 N+N   N+N 
 N+a   N+a
 N+b   N+b
 N+d   N+d
 N+e   N+e
 N+f   N+f
 N+g   N+g
 N+h   N+h
 N+hy  N+hy
 N+i   N+i
 N+j   N+j
 N+k   N+k

[

l]gramファイルの一部(「akushitsu」と「ashimoto」) (pau+pau (a+a (k+a (u+a (sh+a (i+a (ts+a (u+a (u+sh (u+i (u+m (u+o (u+t (u+o )))))) |u+sh (u+i (u+m (u+o (u+t (u+o ))))) |ts+sh (u+sh (u+i (u+m (u+o (u+t (u+o ))))) |u+i (u+m (u+o (u+t (u+o )))) |ts+i (u+i (u+m (u+o (u+t (u+o )))) |u+m (u+o (u+t (u+o ))) |ts+m (u+m (u+o (u+t (u+o ))) |u+o (u+t (u+o )) |ts+o (u+o (u+t (u+o )) |u+t (u+o ) |ts+t (u+t (u+o ) |u+o |ts+o (u+o ))))))) | ts+sh (u+sh (u+i (u+m (u+o (u+t (u+o ))))) |u+i (u+m (u+o (u+t (u+o ))))

[

c]netファイルの一部(「akushitsu」と「ashimoto」)

VERSION=1.0
N=24324 L=33311
I=0    W=pau+pau             
I=1    W=u+o                 
I=2    W=!NULL               
I=3    W=ts+o                
I=4    W=i+o                 
I=5    W=sh+o                
I=6    W=u+o                 
I=7    W=k+o                 
I=8    W=a+o                 
I=9    W=u+o                 
I=10   W=ts+o                
I=11   W=i+o                 
I=12   W=sh+o                
I=13   W=u+o  

   (略)

I=24321 W=pau+pau             
I=24322 W=!NULL               
I=24323 W=!NULL               
J=0     S=2    E=0    
J=1     S=3    E=1    
J=2     S=1    E=2    
J=3     S=9    E=2    
J=4     S=15   E=2