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PMC法は,Parallel Model Combination法[10]の略で,
雑音が重畳した音声を認識する一般的な方法である.雑音環境下での
PMC法のHMMは,音声のHMMと雑音のHMMをパラメータ合成して作成される.パラメータ合成は次節で説明する.
図11に示すように,合成されたHMMは2つのHMMを掛け合わせた構造にな
る.状態遷移確率はそれぞれの遷移確率の積になる.
パラメータ合成は,ケプストラムをスペクトル領域にし,足した後,元に戻すことである.
具体的には,雑音と音声の出現確率が,ケプストラム空間での正規分布で表されているが,雑
音と音声は線形スペクトル領域で加算の関係にあるので,両者の分布をスペクト
ル領域での分布に置き換える.合成されたスペクトル領域での対数正規分布をケ
プストラム領域での正規分布に戻せば,雑音の重畳した音声のHMMの出現確率が
得られる[6].
以下に,パラメータ合成の流れを示す.
- ケプストラ厶領域の平均を
, 共分散行列を
とする
- スペクトル領域の平均を
,共分散分散を
とする
- 対数スペクトル領域の平均を
,共分散分散を
とする
- 音声をS,雑音をN,雑音付加音声をRとする
- kは音声と雑音のエネルギー比の変化に対応するパラメータ
1.フーリエ変換
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2.指数変換
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3.加算
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4.対数変換
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5.逆フーリエ変換
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本研究では,状態数1混合分布数1と状態数3混合分布数4のHMMを用いるが,パラメータ合成は,状態数1のみで行う事ができ,また複数の混合分布数の加算はできないため,状態数1で混合分布数1と混合分布数4のHMMのパラメータ合成となる.
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平成24年3月20日