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観測系列の生成確率を最大にするモデル
のパラメータの局所的最適値
を求める方法として,Baum-Welchアルゴリズムがある.
再推定には,前章で述べたForwardアルゴリズムを出力信号系列において前と後
ろから使用する.これをforward-backwardアルゴリズ厶とよぶ.
具体的に示す.モデルには2.5で述べたMを使用する.学習用音声として,
個の観測符号ベクトル系列
が与えられ
たとき,尤度である
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を最大化するパラメータセット
を
推定する.以下に手順を示す.
- モデルMにおいて前章で述べたfarward変数
を用いて,farwardアルゴリズ厶に
より尤度
を出す.
- backward変数
を出す.
- backward変数とは[
:]時刻
に状態
にあって,以後符号ベクトル
を出力する確率である.以下に式を示す.
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- シンボル生成過程で,時刻tに状態
いる確率
を出す.
-
:
- モデル
が
を出力する場合において,時刻
tに状態
から状態
へ遷移し符号ベクトル
を出力
する確率.farward変数
,backward変数
,パラ
メータセットそしてfarwardアルゴリズ厶においての尤度
を用
いて表す.
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- パラメータ
,
,
を,以下のような再推定式によって求める.
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実際は,すべての学習サンプルに対してこの計算を行ってから,1回パラメー
タを更新するというサイクルを,値が収束するまで繰り返す.
本研究では,HMM初期モデルの再推定に使用されている.
例として図2を用いる.HMMの出力シンボルが''abb''であ
る場合にBaum-Welch アルゴリズムをかけ,遷移確率,出現確率を1回再推定行った
結果を示す.計算過程を付録として示す.
図 6:
Baum-Welch アルゴリズムを行ったHMM例
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平成20年5月16日