批判文の回答結果には「思う」という表現が多く見られた. そこで,文脈や文種に関わらず 文末で「思う」が使われていた件数を表42に示す.
表42を見ると,やわらかい口調と 中立の口調で比較的多く,きつい口調で少ない. 意見に「思う」を付け足すことで断定的な態度が弱くなり, 緩和された表現に出来る.そのためきつい口調以外では 「思う」が使用されやすいと考えられる.
この「思う」に近い表現として「気がする」
も何件か使用されていたが,
この2つはいずれも形態素的には動詞であり,
【CLV^
。】等のパターンを現在では対応させている.
しかし,推量の助動詞のような立場の表現であると考えられるため,
【CLV^
。】等のパターンに適合
すると見なしてよいのかどうか検討の余地がある.