実装した文末表現選択システムの概形を図3に示す. まず,入力する情報は,「文末表現を変更したい入力文」,および 「文末表現変更後の出力文に表したい情緒の種類」である. 次に,入力された情報に対して大まかに, 文の解析を行う解析部と文の生成を行う生成部に分けられる.
解析部では入力文の意図を割り出すことを主な目的とする. 本研究では文末表現を 文型パターン化して用いる. よって,解析部では入力された文とパターンの照合を行う段階を必要とする. また,入力文が適合したパターンの中から一つを選び, その意図を割り出す段階が必要となる. パターン照合に伴い,入力文の形態素解析を行う段階を必要とする.
次に,生成部では解析部で得た情報をもとに, 入力文と同じ意図を持ち,目的の情緒を表す文末表現を選択し, 文生成を行うことを主な目的とする. 目的に合ったパターンを選択する段階, 選択したパターンに入力文の形態素を埋め込む段階, 最後に,埋め込んだ形態素と文末表現の調整を行う段階がを必要とする.