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目次
人手による係り先付与を行うにあたり,付与精度の高いと思われる作業者の
絞り込みが必要となる.
作業者の絞り込みを行うために,14人の作業者に100件
の名詞句に正解の係り先付与を行ってもらった.係り先付与の基準は以下の通りである.
- 意味的に正しいと思われる方に係り先付与を行う
- 名詞句を含む一文全体を見て係り先付与を行って良い
係り先付与を行ってもらった100件から係り先が明白
であると思われる文を抽出し,その付与先を仮の正解とした時の各作業者
の間違い数を調べた.その手順を以下に示す.
- 係り先を判定してもらった100文より,係り先が明白と思われる文を
抽出する.
- 各作業者に対して間違っていると思われる判定数を数える.
- 間違い数に応じてランクをつける.(本研究では,間違い数0でランク
1,間違い数1でランク2,間違い数2でランク3,間違い数3でランク4,
間違い数4でランク5,間違い数5でランク6とした)
抽出の結果,係り先が明白であると思われる文は25文であった.その25文に
対する各作業者の間違い数でランク付けを行った.
結果は以下の表にまとめる.
表 1:
間違い数とランク
作業者 D〜Q |
D |
E |
F |
G |
H |
I |
J |
K |
L |
M |
N |
O |
P |
Q |
間違い数(25文中) |
0 |
1 |
0 |
2 |
2 |
0 |
4 |
4 |
1 |
1 |
0 |
0 |
4 |
5 |
ランク |
1 |
2 |
1 |
3 |
3 |
1 |
5 |
5 |
2 |
2 |
1 |
1 |
5 |
6 |
Qの作業者が間違い数5でランク6,J,K,Pの作業者が間違い数4でランク5
と付与精度の悪い結果となった.その他の作業者については間
違い数が2以下で,付与精度に問題はないように思われる.
平成19年3月25日